こんなに安くて大丈夫?建売住宅の仕組みとは。
元大手ハウスメーカーに在籍していたからわかる部分でもありますが、
注文住宅が高い理由と建売住宅がお値打ちな理由は人件費にあります。
1970年代に年間の住宅着工戸数190万戸という時代がありました。
2020年は73万戸と言われているので今の2.6倍も住宅が建っていたという
恐るべき高度経済成長期です。
住宅営業マンは寝てても契約が取れたという時代です。
当時のハウスメーカーは日本のシェアを取り合うため、
どんどん人を採用し拡大路線を走り続けます。
近年、住宅着工戸数が激減しても、抱えてしまっている
たくさんの従業員は日本の法律でクビにできないため
建物価格を上げざるを得なくなりました。
そこに目を付けたのが建売業界です。
建築技術は開発費が掛からず真似ができますし、
たくさんの営業マンは自社で雇わず不動産業者に営業を委託します。
ハウスメーカーの営業マンはエリアで多くて60人、不動産業者は会社数だけでも1000社近くなります。
拠点の従業員数もハウスメーカーはエリアで100人ほどに対し、建売会社は10人もいません。
人件費は1/10なのに、営業マンは100倍以上。賢すぎる!
さらに不動産業者として土地をお値打ちに仕入れます(未公開物件のウラ話を参照)。
建物は開発費も人件費も掛からず、土地もお値打ちに仕入れることで、注文住宅を得意とするハウスメーカーとの総額が1000万円以上も差が開くようになります。
当然、双方にメリットとデメリットは存在しますが、価格差にはこんな秘密があるのでした。
不動産コラム
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